二の腕や背中のブツブツ、気になっていませんか?夏が近づくにつれて、「どうしたらこのブツブツをきれいにできるのかわからない…」「露出する服を着るのが気が引ける…」そんな悩みを抱える女性は意外にも多いです。
ただ、ブツブツ肌が痛みや痒みを伴わないからといって、放置したり、掻いてしまったりすることは禁物です。この記事では、自信を持って素肌を披露できるよう、スキンケアや生活習慣、おすすめの漢方をご紹介します。
症状と原因、二の腕のぶつぶつの正体とは?!
二の腕にできるぶつぶつはなぜできるのでしょう。症状と原因、そしてぶつぶつの正体を見ていきましょう。
二の腕にできるぶつぶつの正体は毛孔性苔癬
二の腕に現れるぶつぶつは、「毛孔性苔癬」(通称「さめ肌」)という皮膚疾患である可能性が高いです。
「毛孔性苔癬」は、「毛孔性角化症」とも呼ばれる遺伝性の皮膚疾患で、この皮膚状態は非常に一般的であり、日本の10代の30〜40%に見られると言われています。
思春期から20代にかけて特に目立つ二の腕や背中のブツブツ肌は、個人によっては30代になると自然に落ち着くこともありますが、何もせずに放置すると跡が残ったり色素沈着を引き起こすことがあります。しかし、40〜50代でも新しくブツブツができたり、治らずに残る人もいます。
毛孔性苔癬は良性の皮膚疾患であるため、放置しても全く問題なく、他人に感染することはありません。ただし、見た目に症状が現れるため、特に若い女性にとっては悩みの種になるかもしれません。
二の腕にできるぶつぶつの症状と原因
【1】二の腕にできるぶつぶつの症状
二の腕にできるぶつぶつは、一見するとニキビみたいに見えるけれど、顔のような皮脂の多い部分には出ないし、赤く腫れることもありません。ぶつぶつとした盛り上がりが普通の皮膚の色や薄い赤、茶褐色をしていますが、外見以外の自覚症状はほとんどありません。症状自体は軽いですが、時間が経っても自然に治るのが難しいという点が問題です。特に、寒い季節になると出やすくて、夏になると少し改善する傾向があります。まれにかゆみを感じることもあります。
また、二の腕だけでなく、背中やヒップにも症状が出ることがあります。もし二の腕のぶつぶつがこれらの症状に該当しない場合、他の皮膚疾患の可能性も考えられます。特に、炎症が過度にひどかったり、痛みのあるぶつぶつが現れたりする場合は、注意が必要です。早めに病院で適切な治療を受けることが重要です。
【2】二の腕にできるぶつぶつの原因
二の腕に現れるぶつぶつは、角質層の水分不足や、お肌のターンオーバーの異常、過剰な皮脂分泌が原因で、毛孔性角化症などのブツブツ肌が発生すると言われています。実際、そのブツブツの正体は古い角質です。さらに、角質だけでなく毛も一緒に詰まることがあり、軽い炎症が起きて赤みが生じる場合もあります。ブツブツが気になって無意識に触れることで毛穴が詰まり、ニキビや毛嚢炎の原因にもなります。
しかし、根本的な原因はまだ完全に解明されておらず、基本的には遺伝やストレス、体質に関連していると考えられています。明確な記憶はないものの、幼い頃から肌に問題を抱えていたという人が多いようです。
「気が付いたらブツブツがひどくなっていた」という状況を避けるためにも、早めのケアをおすすめします。
二の腕のぶつぶつを治す適切なケア方法
二の腕にできるぶつぶつの治療法
二の腕のぶつぶつを改善するためには、「市販薬」「漢方」「皮膚科」による治療法があります。今回は、二の腕のぶつぶつを治療する効果的な方法についてご紹介します。
【1】二の腕のぶつぶつにオススメの市販薬
「毛孔性苔癬」によるブツブツを改善するには、二の腕の角質を柔らかくして除去する効果のあるサリチル酸や尿素、ヒアルロン酸、プラセンタなど、角質を整える成分が含まれたクリームが効果的です。また、二の腕のぶつぶつは乾燥によって悪化しやすいため、保湿効果のある薬も併用されます。一方で、ニキビなどの吹き出物には殺菌効果のある薬が使われますが、毛孔性苔癬は菌が原因ではないため、これらの薬は効果がありません。見た目は似ていても使用する薬が異なるため注意が必要です。特に背中のように毛孔性苔癬もニキビもできやすい部位では、自己判断せずに医師の診察を受けることが安心です。
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【2】漢方「ヨクイニン」
ヨクイニンは、イボだけでなくブツブツした角質など「肌荒れ」に対しても皮膚科などで処方されています。ヨクイニンは、よく知られるハトムギの殻を除いたもので、栄養価が高く、低脂肪・低カロリーの食材としても人気があります。市販されているので、背中や二の腕のブツブツなどの肌荒れが気になる方にはおすすめです。漢方養生法として、日常生活にヨクイニンを取り入れることが推奨されます。肌荒れ対策を継続して行うことで、嬉しい変化が期待できるでしょう。手軽に購入できる市販薬は便利なものの、より効果を期待するなら皮膚科を受診することをおすすめします。
【3】より効果を期待するなら皮膚科へ
皮膚科では、サリチル酸や尿素を含む塗り薬や、ヒルロイドなどのヘパリン類似物質を配合した保湿剤がよく用いられます。また、クリニックによっては漢方薬が処方されることもあります。例えば、上にあげた新陳代謝を向上させる「ヨクイニン(ハトムギ)」や、炎症を軽減し肌の状態を改善する「桂枝茯苓丸加(けいしぶくりょうがんか)」、老廃物の排出を促す「ドクダミ」が一般的です。漢方薬は体質により効果が異なるため、自己判断での購入は控え、必ず医師に処方してもらうようにしましょう。これらの治療法は、塗り薬も漢方薬も含めて健康保険の適用範囲内で行うことが可能です。
日頃のケアが大事!日常生活で気をつけるべきポイント
自宅でできる!おすすめの6つのスキンケア法
不規則な生活習慣はダメ!二の腕のぶつぶつをひどくさせます。二の腕のぶつぶつを治すにはクリニックでの治療が効果的ですが、日常生活の習慣も非常に重要です。
1.たっぷりの泡で優しく洗う
フルーツ酸を含むスキンケアで余分な角質を除去し、ぶつぶつが気になる部分は無理にこすらず、たっぷりの泡で優しく洗うことが大切です。タオルでゴシゴシこしたり、爪で引っ掻いたりすると感染や色素沈着の原因になりますので、避けてください。肌のターンオーバーに合わせ、月に一度程度を目安にフルーツ酸のスキンケアを取り入れてみましょう。フルーツ酸の穏やかなピーリング効果により、硬くなった角質が除かれ、ターンオーバーが促進されます。
2. きちんと保湿
入浴後はきちんと保湿しましょう。ブツブツ肌を触るとき、乾燥が気になりませんか?実は、角質層の水分不足もブツブツ肌の原因とされています。入浴後は保湿ケアを徹底することが大切です。日常的に尿素配合のスキンケア製品を使うことで、硬くなった古い角質をやわらかくし、角質層に潤いを与えることができます。そのため、ブツブツ肌の改善が期待できます。また、空気が乾燥する季節には、肌の水分量が低下しやすいため、加湿器を使用するのも良いでしょう。
3. ゆっくりと湯船に浸かる
ゆっくりと湯船に浸かりましょう。普段はシャワーだけで済ませている人も、できる限りゆっくりと湯船に浸かるように心がけてください。リラックス効果が得られるだけでなく、体が温まり血行が良くなることで、肌のターンオーバーも促進されます。ただし、入浴時の水温が高すぎると、角質層の水分が失われ、肌がさらに硬くなる恐れがあるので注意が必要です。
4. 紫外線対策
紫外線への注意も必要です。ブツブツ肌を悪化させる原因の一つは紫外線です。紫外線を浴びすぎるとお肌のターンオーバーが乱れて毛穴が詰まりやすくなると考えられています。特に春から夏にかけて紫外線が強くなるので、こまめに紫外線対策を行いましょう。日焼けするとお肌の乾燥も強まるため、紫外線を浴びた後は保湿ケアも忘れないようにしましょう。
5. 天然素材の服を選ぶ
天然素材の服を選ぶことで肌を健康に保つことができます。ブツブツ肌が気になる部分には、毛穴を塞ぐようなタイトな服や汗を吸わない生地を避けましょう。ふんわりとした軽い綿や麻、シルクなどの天然素材は吸湿性が高く、皮膚の呼吸を妨げないのでおすすめです。
6.十分な睡眠時間の確保
質の良い睡眠は肌のターンオーバーを促すために重要です。そのためには十分な睡眠時間を確保することが必要です。成長ホルモンは深い眠り(ノンレム睡眠)のときに多く分泌されると言われていますが、睡眠が不足するとその成長ホルモンの分泌に影響を与えることが考えられます。就寝前にはスマホやアルコールを控えて、良質な睡眠を心がけましょう。
終わりに
ブツブツ肌の悩みを抱える女性は意外にも多いもの。バランスの取れた食事で胃腸をケアし、規則的な生活を心掛けることも、肌のブツブツを改善するために重要とされています。自信を持って素肌を見せるためには、ちゃんとしたスキンケアや生活習慣の改善、それからおすすめの漢方も取り入れてみましょう。美しい肌を手に入れるための第一歩です。